2025年7月04日
吐き気や嘔吐でお困りの方へ
「急に吐いてしまった」「何を食べても気持ちが悪い」「薬を飲んでも吐いてしまう」
このような“嘔吐”の症状は、胃腸の不調だけでなく、脳・内科疾患・代謝異常・薬の副作用など、さまざまな原因で起こる可能性があります。
多くは一時的な体調不良によるものですが、症状が長引く・繰り返す・血が混じるといった場合には、重大な病気が隠れている可能性もあります。
当院では、問診から必要な検査を組み立てて症状の原因を丁寧に見極めていきます。
嘔吐の主な原因
【胃腸の病気】
- 急性胃腸炎(ウイルス・細菌性)
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- 機能性ディスペプシア
- 胃がん
- 腸閉塞(イレウス)
【消化器以外の病気】
- くも膜下出血、脳腫瘍などの頭蓋内疾患
- 片頭痛
- 心筋梗塞や腎不全、糖尿病性ケトアシドーシス
- 甲状腺機能亢進症、副腎不全などの内分泌疾患
- 妊娠初期のつわり
【薬剤・その他】
- 鎮痛薬(NSAIDs)や抗菌薬などの副作用
- 抗がん剤や麻酔薬などの影響
- ストレス、緊張、自律神経の乱れ
- アルコールの過剰摂取
こんなときはすぐにご相談ください
- 吐き気・嘔吐が数日以上続いている
- 嘔吐物に血液やコーヒー残渣様の内容が混じる
- 吐いたあとも胃がつかえている、胃痛が強い
- 食事がとれず脱水症状がある(尿が少ない、ふらつきなど)
- 意識がもうろうとする、頭痛や発熱を伴う
- 持病がある方(糖尿病・高血圧・心疾患など)で嘔吐が続いている
このような場合には、自己判断せず、早めの受診が大切です。
当院での診療の流れ
当院では、以下のようなステップで原因の特定と治療を行います。
1. 丁寧な問診・診察
- 症状の経過(いつから、何回、どんな吐物か)
- 他の症状はないか。
- 食事内容、服薬歴、持病の有無などをお伺いします。
2. 必要に応じた検査
- 血液検査(炎症反応、腎機能、電解質異常、糖代謝など)
- 腹部エコー(胆石などの確認)
- X線検査(腸閉塞などの確認)
- 胃カメラ検査
→ 胃の粘膜炎症や潰瘍、腫瘍性病変、幽門部の通過障害などを評価します。
3. 治療
- 胃酸を抑える薬、吐き気止め、消化管運動改善薬の内服
- 水分・電解質補正の点滴治療
- 原因疾患に応じた専門治療(必要時は連携病院へ紹介)
胃カメラ検査にも対応しています
当院ではFUJIFILM社製の最新スコープ(EG-860Z)を使用しております。検査中は鎮静剤を使用しぐっすり眠った状態で検査を受けて頂きます。鎮静剤を使用しない場合でも経鼻スコープなどを使用して苦痛の軽減に努めます。
「吐き気が強くてカメラが不安…」という方にも、できる限り負担の少ない方法で検査を行っています。
※検査は予約制です。症状やご希望を踏まえてご案内いたします。
嘔吐は体の重要なサインです。放置せずご相談を
嘔吐は一過性の不調から、重篤な疾患の初期症状まで、幅広い病態のサインです。
当院では、消化器専門医による丁寧な診療と検査体制により、原因を明確にし、適切な治療へと導きます。
「どこに相談すればいいかわからない」「市販薬で様子を見ているが治らない」など、
お困りの方はぜひお気軽にご相談ください。