2025年7月11日
血便が出たときは|東戸塚 藤野クリニック
トイレで排便をした際に、便に血が混じっていた、トイレットペーパーに血がついていた、といった経験はありませんか?
血便は、「痔(じ)」のような良性疾患から、「大腸がん」など重大な病気のサインであることもあります。
見た目だけでは出血の原因を判断することは難しいため、一度でも血便が出たことがある方は、必ず医療機関での診察と検査を受けましょう。
血便とは?
血便とは、排便時に血液が混じる状態を指します。色や出血の仕方によって、ある程度出血の部位を推測できます。
- 鮮やかな赤い血(鮮血便):肛門や直腸など比較的お尻に近いところからの出血が多く、痔や裂肛、大腸ポリープ、直腸がんなどが原因のこともあります。
- 暗赤色~黒っぽい血(暗赤色便・タール便):腸の奥(上行結腸や小腸、十二指腸など)からの出血が考えられます。
血便の主な原因
良性疾患
- 痔核(いぼ痔)
- 裂肛(切れ痔)
- 感染性腸炎(腸管出血性大腸菌など)
- 虚血性腸炎
- 大腸憩室出血
見逃せない疾患
- 大腸ポリープ
- 大腸がん・直腸がん
- 潰瘍性大腸炎やクローン病(炎症性腸疾患)
- 胃・十二指腸潰瘍(黒色便として出る場合)
※特に大腸がんは、初期症状として血便が唯一のサインであることもあります。
どんな検査をするの?
血便の原因を正しく見極めるためには、下部消化管内視鏡(大腸カメラ)が最も有効です。必要に応じて、ポリープの切除や組織検査(生検)もその場で対応可能です。
その他、以下の検査を組み合わせることもあります:
- 血液検査(貧血や炎症の有無)
- 便潜血検査
- 腹部エコー
- 腹部CT検査(必要に応じて紹介)
血便があるとき、すぐ病院に行くべき?
以下のような場合は、なるべく早めに受診をおすすめします。
- 初めて血便が出た
- 便に繰り返し血が混じる
- 体重が減ってきた
- お腹が痛い、下痢が続く
- 家族に大腸がんの方がいる
早期発見・早期治療が何より大切です。大腸がんや炎症性腸疾患なども、早い段階での診断により、治療の選択肢が広がります。
大量に血便がみられたときは命にかかわるケースもあります。血がとまらず、全身症状(ふらつき、脱力、意識が悪い)などの症状を伴うときは迷わず救急車を呼んでください。
まとめ|血便を放置しないでください
血便は、一時的なものと自己判断せず、必ず医療機関で検査を受けましょう。
藤野クリニックでは、消化器病専門医が、患者さまの症状に合わせて丁寧に対応し、必要な検査・治療を行います。
「痔だと思っていたけれど、実はポリープが見つかった」「大腸がんの早期発見につながった」というケースも少なくありません。
東戸塚で血便にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。