【予防接種】帯状疱疹ワクチンについて|東戸塚駅近くで胃カメラ・大腸カメラ内視鏡検査なら【藤野クリニック】

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【予防接種】帯状疱疹ワクチンについて

【予防接種】帯状疱疹ワクチンについて|東戸塚駅近くで胃カメラ・大腸カメラ内視鏡検査なら【藤野クリニック】

2025年5月31日

令和7年度より帯状疱疹ワクチンが国の定期接種になりました。帯状疱疹およびそのワクチンについてご説明します。

帯状疱疹とは

帯状疱疹は過去にかかった水ぼうそうのウイルス(VZV)が潜伏しており、あるとき再活性化することで発症する病気です。原因は加齢などにより免疫機能が低下することで再活性化すると言われています。

症状は神経の支配領域に従って身体の片側の一部に赤い発疹、ピリピリとした痛みがでます。痛みは次第に強くなり、夜も眠れないほど激しい場合もあります。症状の多くは上半身にあらわれますが、顔や眼、頭などにあらわれることもあります。(顔に発症し神経が麻痺してしまうものを特にRamsay Hunt症候群と言われています。)

合併症にも注意が必要です

目や耳に帯状疱疹があらわれると、めまいや耳鳴りといった合併症がみられることがあります。重症化すると視力低下や顔面神経麻痺などの症状になることもあります。

3ヶ月以上痛みが続くことも

皮膚の症状が治った後も、痛みが残ることがあり、3ヶ月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛(PHN)とよびます。50歳以上で帯状疱疹を発症した人の約20%がPHNになるといわれており、80歳以上の高齢の方では約30%とより高くなります。

日本人成人の90%以上は帯状疱疹を発症する可能性があります。とくに50歳代から発症率が増加しています。80歳までには約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。

基礎疾患や治療により免疫機能が低下する可能性のある方も注意が必要です。

帯状疱疹は予防と早めの治療が大切です

ワクチン接種により帯状疱疹の発症を予防することができます。

「50歳以上の方」や「帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の方」が接種対象ですが、令和7年度より国の定期接種がはじまりました。

<注意事項>

定期接種による公費負担を受けられる機会は生涯に一度だけです。

・65歳での接種を見送った方が、5年後の70歳になっても定期接種の機会はありません。

接種期間

~令和8年3月31日  ※開始時期は自治体により異なります。

対象者

65歳(昭和35年4月2日~昭和36年4月1日生まれの方)

70歳(昭和30年4月2日~昭和31年4月1日生まれの方)

75歳(昭和25年4月2日~昭和26年4月1日生まれの方)

80歳(昭和20年4月2日~昭和21年4月1日生まれの方)

85歳(昭和15年4月2日~昭和16年4月1日生まれの方)

90歳(昭和10年4月2日~昭和11年4月1日生まれの方)

95歳(昭和5年4月2日~昭和6年4月1日生まれの方)

100歳以上(大正15年5年4月1日以前に生まれた方)

ワクチンは2種類あります

生ワクチン(弱毒生水痘ワクチン「ビケン」)

接種部位:皮下

接種回数:1回

発症予防効果:51%(60歳以上)

予防効果持続期間:5年程度

副反応:注射部位の紅斑44.0%、掻痒感27.4%、熱感18.5%、腫脹17.0%、疼痛14.7% など

費用:4000円(横浜市)

不活化ワクチン(シングリックス)

接種部位:筋肉

接種回数:2回

発症予防効果:97.2%(50歳以上)

予防効果持続期間:約10年程度(2025年時点で、それ以上の可能性もあり)

副反応:注射部位の疼痛78.0%、発赤38.1%、腫脹25.9%など。全身性の副反応は筋肉痛40.0%、疲労38.9%、頭痛32.6%など

費用:10000円/回(横浜市)、任意接種の場合は22000円/回

当院では予防効果の高い、不活化ワクチン(シングリックス)を推奨しております

次の方は予防接種を受けることができません。

・明らかに発熱(37.5℃以上)している方

・重い急性疾患にかかっていることが明らかな方

・過去にこのワクチンの成分によってアナフィラキシーを起こしたことがある方

・その他、医師が予防接種を受けることが不適当と判断した方

さいごに(院長の体験談)

私はいままで患者さんに「帯状疱疹に気をつけたほうがいいですよ」といって、ワクチン接種を勧めて参りましたが、自分は大丈夫だろうと思っていました。

令和6年1月、インフルエンザや新型コロナウイルスが流行している時期のことでした。朝起きると首が痛いのです。どうしたんだろう、寝違えたのかなと考えて、その夜は枕を整えて寝ました。ところが翌日の朝また首が痛いのです。のどまで痛くなってきて、コロナにやられたかも?と思いました。さらに翌日も痛みは悪化していき、いよいよ検査するか、と思いました。

ところが着替え始めたら、頚部から上胸部にかけて点々と赤い発疹があるではありませんか。帯状疱疹だったのです。

すぐに治療薬を飲み始め2週間後には痛みもなくなりました。

今回はなんとか軽症で終わることができましたが、帯状疱疹は6%程度の方が2度かかることがあるようです。なので私は帯状疱疹ワクチンを接種することにしました。

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