2025年10月31日
「胃がむかむかする」「胃が重い」そんな症状はありませんか?
胃もたれとは、食べ過ぎた後、飲み過ぎた後に起きる胃のむかつき、胃が重い感覚、吐き気、膨満感などを指します。食べ物が胃の中で長時間消化されないことによる症状です。一時的な症状のことが多いですが、長引く場合や頻回に繰り返す場合、その他の症状を伴う場合は要注意です。
胃もたれの主な原因
食べ過ぎ・飲み過ぎ
食べる量が多いと消化に時間がかかり胃に停滞します。また、胃酸の分泌も過剰になり胃粘膜が刺激されます。また、食べ物によって消化に時間がかかるものがあります。揚げ物、ステーキ、うなぎなど脂のった食材は時間がかかります。こういった食べ物の食べ過ぎには注意しましょう。
また、アルコールは胃を直接荒らして胃炎を引き起こします。
加齢
胃は蠕動運動で食べ物を消化していますが、加齢によってこの動きが落ちることで症状がでることがあります。
ストレス
ストレスによっても胃の動きがうまくいかなくなることがあります。
消化器の病気
胃もたれが繰り返す場合や長く続く場合は、食道や胃に何か病気があるかもしれません。
胃もたれに関係する消化器疾患
ヘリコバクター・ピロリ感染症
ピロリ菌が感染すると胃炎を起こし、胃もたれの症状がでることがあります。除菌治療を行うことで軽快することが多いです。
慢性胃炎
長期間にわたり胃の炎症が続いている状態です。慢性胃炎の原因の多くはピロリ菌感染によるものですが、自己免疫性胃炎や薬剤によるものなどそのほかの原因もあります。
胃下垂
胃が正常な位置より下に下がっている状態を胃下垂といいます。痩せ型の方や筋肉不足の方などにみられます。病気ではありませんが胃もたれ症状の原因となります。
胃がん
胃がんは早期の段階ではほとんど症状がありませんが、進行すると胃の動きが悪くなり食物の排泄遅延が起こります。また内腔が狭くなり、食物がつかえたりします。その結果、胃もたれ以外にも食欲不振、心窩部痛、嘔吐など様々な症状が起きることがあります。
胃もたれの検査・診断
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)
胃もたれの原因を調べるために最も重要な検査が「胃カメラ」です。細い内視鏡を使って口や鼻からいれて、のど、食道、胃、十二指腸を観察し異常がないか調べる検査です。胃もたれの原因に炎症や潰瘍、がんなどがないか確認します。気になる病変があれば、その場で生検(病理組織検査)を行い診断します。
当院の胃カメラは鎮静剤を使用し、眠っている間に検査を行います。辛くない、丁寧な検査を心がけておりますので安心してご相談ください。
胃もたれでお悩みなら消化器内科へ
胃もたれといった消化器系の症状がある場合、重大な病気が隠れている可能性があります。一度、消化器内科に受診されることをおすすめ致します。胃カメラ検査は怖くて不安という方も多いと思いますが、実際に受けてみると「これなら次も受けられる」と言っていただけることが多いです。当院では苦痛に配慮した診療を心がけておりますので、お気軽にご相談ください。