Barrett食道(バレット食道)|東戸塚駅近くで胃カメラ・大腸カメラ内視鏡検査なら【藤野クリニック】

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Barrett食道(バレット食道)

Barrett食道(バレット食道)|東戸塚駅近くで胃カメラ・大腸カメラ内視鏡検査なら【藤野クリニック】

2025年7月25日

Barrett食道とは

Barrett食道は、繰り返し胃酸や胆汁酸が逆流することで下部食道粘膜が変化したことをいいます。食道は扁平上皮で覆われておりますが、円柱上皮に変化した状態がBarrett食道です。

何が重要かというと、Barrett腺癌といわれる悪性腫瘍の発生母地になることです。

欧米では、Barrett腺癌の発生が、1960~1970年頃から急速に増加して、食道のもう一つの癌腫である扁平上皮癌を上回っております。本邦でも欧米より40~50年遅れて、Barrett腺癌の増加が少しづつ始まっています。Barrett食道、Barrett腺癌の発生は、男性・喫煙・白人で多いとされています。

また、Barrett食道の長さからSSBE(short segment Barrett’s esophagus)、LSBE(long segment Barrett’s esophagus)に分類されており、LSBEの方が発癌リスクが高いとされています。

原因

胃酸の逆流、胆汁酸の逆流によって食道粘膜が変化します。

症状

Barrett食道には特徴的な症状はありません。ただし、同時に逆流性食道炎があることが多いため、胸やけや呑酸、げっぷが多い、喉や食道でつっかえる感じなどの症状がある場合もあります。

診断

胃カメラ検査を行い、Barrett食道が発生する食道胃接合部を観察します。

当院では基本的には鎮静剤を使用して眠った状態で検査を行っておりますが、眠った状態では接合部が見えにくくなることがあります。あえて鎮静剤を使用せず、検査をすることもあります。そのため患者様と相談して最善な検査方法を考えます。

治療

Barrett食道そのものの治療はありません。Barrett腺癌が、早期で発見された場合は内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が行われます。

海外では、発癌母地であるBarrett食道を焼いたりする治療法が行われていますが本邦では行われていません。

さいごに

患者様にとっては、あまりなじみのない病名と思います。本邦ではまだ発癌のリスクも低いとされていますが、今後欧米のように増加していくことが予想されています。注意が必要でしょう。とくにLSBEを指摘された方は年1回の胃カメラ検査を受けておくことをおすすめいたします。

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