2025年9月02日
microscopic colitis(MC)とは
慢性的な下痢を症状とする病気で、原因はよくわかっていませんがプロトンポンプ阻害薬(PPI)や非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)による薬剤起因性のことが多いと言われています。
MCは病理学的特徴から二つに分けられます。
- ・collagenous colitis(CC)
- ・lymphocytic colitis(LC)
日本ではcollagenous colitis(CC)の方が多く報告されています。
原因
明らかな原因は不明ですが、薬剤、自己免疫疾患、遺伝的素因、腸管感染症、胆汁代謝異常、喫煙などが関わっていると考えられています。特に薬との関係が多く報告されており、プロトンポンプ阻害薬(PPI)、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、H2受容体拮抗薬、スタチン系などが関連性が高いと考えられています。
症状
- ・慢性的な水様性下痢
- ・腹痛
- ・体重減少
検査
下部消化管内視鏡(大腸カメラ検査)を行い、粘膜生検による病理組織検査で診断します。
この疾患は下痢が主症状ですので、下痢を起こす他の病気も考えなければいけません。例えば、大腸炎や大腸癌、過敏性腸症候群などが挙げられますが、それらの診断のためにも大腸カメラ検査が推奨されます。
治療
原因薬剤が疑われる場合は薬を中止します。中止できない場合は、別の薬に変更することも考えます。多くが薬の中止で改善しますが、改善しない場合はステロイドなどの薬物治療を行います。
さいごに
藤野クリニックでは、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医が大腸カメラ検査を行い、このような疾患を診断しております。東戸塚で内視鏡検査をお探しの際は、藤野クリニックへご相談ください。