2025年6月14日
逆流性食道炎とは
胃酸や胃の内容物が逆流することで不快な症状がでる病気です。
逆流性食道炎のほうがなじみのある病名かと思いますが、胃食道逆流症(GERD)という総称があります。
胃カメラで食道にびらんや潰瘍などの粘膜傷害があるものを逆流性食道炎、胸やけや呑酸などの症状はあるが胃カメラで粘膜傷害がないものをNERDといいます。
原因
加齢による筋肉や食道機能の衰え、肥満や円背などによる腹圧の上昇、薬剤、ピロリ除菌、食べ過ぎ、脂っこいお食事など様々な原因が考えられています。
症状
胸やけ
呑酸(酸っぱいものがあがってくる感覚)
咳(痰はからまない、慢性化した咳であることが多い)
喉の違和感
吐き気
胸が痛い
上記の症状が特に食後や横になった時にしばしばみられます。
治療
薬物療法
胃酸分泌を抑える、プロトンポンプ阻害薬やH2受容体拮抗薬などを内服します。
主な治療薬
タケキャブ、ネキシウム(エソメプラゾール)、パリエット(ラベプラゾール)、タケプロン(ランソプラゾール)、ガスター(ファモチジン)など
生活習慣の改善
食べ過ぎ、脂っこい食事、アルコール、タバコ、炭酸飲料を避ける。
食後すぐ横にならない。(3時間以上あけることが一般的に勧められています)
お腹を締め付ける衣類を着ない。
猫背を避ける。
そのほかの治療
巨大な食道裂孔ヘルニアがある場合や長期薬物治療が必要な場合などは手術適応になることがあります。
外科手術(腹腔鏡下噴門形成術)、内視鏡治療(ARMS、ARMA)といった方法があります。