2026年6月23日
機能性ディスペプシアとは
機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia:FD)とは、胃もたれや食後の不快感、みぞおちの痛みなどの症状が続いているにもかかわらず、胃カメラ検査で明らかな異常が見つからない病気です。
以前は「胃炎」や「ストレスによる胃の不調」と説明されることもありましたが、現在では消化器疾患の一つとして広く認識されています。
症状が長期間続くことで、食事や仕事、日常生活に支障をきたすことも少なくありません。
このような症状はありませんか?
- ・食後に胃がもたれる
- ・食べたものが胃に残っている感じがする
- ・少し食べただけですぐお腹いっぱいになる
- ・みぞおちが痛む
- ・みぞおちに不快感がある
- ・胃が張る感じがする
- ・吐き気がある
- ・食欲がわかない
- ・胃の不調が数か月以上続いている
特に「食後の胃もたれ」や「すぐにお腹いっぱいになる症状」は、機能性ディスペプシアによくみられる症状です。
原因
機能性ディスペプシアは一つの原因で起こる病気ではなく、複数の要因が関係していると考えられています。
胃の運動機能の低下
胃には食べ物を消化しながら少しずつ腸へ送り出す働きがあります。この機能が低下すると、食べ物が胃内に長く留まり、胃もたれや膨満感が生じやすくなります。
胃の知覚過敏
胃が通常より敏感になっている状態です。健康な人では気にならない刺激でも、痛みや不快感として感じやすくなります。
ストレスや自律神経の乱れ
胃腸の働きは自律神経によって調節されています。ストレスや睡眠不足、不規則な生活によって胃の働きが低下し、症状が現れることがあります。
ピロリ菌感染
ピロリ菌による慢性胃炎が症状に関与している場合があります。ピロリ菌感染が認められる場合には、除菌治療によって症状が改善することがあります。
検査
胃もたれやみぞおちの痛みは、機能性ディスペプシア以外にも胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などで起こることがあります。
症状だけで区別することは難しいため、まずは胃カメラ検査で重大な病気が隠れていないことを確認することが大切です。
胃カメラ検査
胃カメラでは、
- ・胃がん
- ・胃潰瘍
- ・十二指腸潰瘍
- ・逆流性食道炎
- ・ピロリ菌感染による胃炎
などの有無を確認します。
特に次のような方には胃カメラ検査をおすすめしています。
- ・40歳以上で初めて症状が出た方
- ・症状が長期間続いている方
- ・食欲低下や体重減少がある方
- ・貧血を指摘された方
- ・胃がんの家族歴がある方
また、必要に応じてピロリ菌検査も行います。
当院の胃カメラ検査について詳しくはこちら
治療
機能性ディスペプシアは、胃酸の影響が強いタイプと胃の動きが低下しているタイプに大きく分けられます。
症状や原因に応じて、以下のような治療を行います。
※なお、一部の治療薬は胃カメラ検査を行わないと保険適応にならない医薬品があるため注意が必要です。
胃酸を抑える薬
- ・タケキャブ
- ・ネキシウム
- ・タケプロン
など
胃の運動を改善する薬
- ・アコファイド
- ・モサプリド
など
漢方薬
- ・六君子湯
- ・半夏瀉心湯
- ・安中散
など
ピロリ菌除菌
ピロリ菌感染が認められた場合には、保険診療で除菌治療を行います。
日常生活で気をつけること
薬による治療に加えて、生活習慣の改善も重要です。
- ・食べ過ぎを避ける
- ・脂っこい食事を控える
- ・よく噛んでゆっくり食べる
- ・夜遅い食事を避ける
- ・十分な睡眠をとる
- ・ストレスをため込み過ぎない
これらを意識することで症状の改善につながることがあります。
胃もたれや胃の不快感が続く方はご相談ください
胃もたれやみぞおちの不快感が続く場合、「年齢のせい」「ストレスのせい」と自己判断せず、一度原因を調べることをおすすめします。
藤野クリニックでは、FUJIFILM社製の最新型スコープを使用し、鎮静剤を用いた苦痛の少ない胃カメラ検査を行っています。
胃カメラで異常がないことを確認したうえで、機能性ディスペプシアに対する適切な治療をご提案いたします。
「胃もたれが続く」「食後の不快感がなかなか改善しない」「すぐにお腹いっぱいになる」といった症状でお悩みの方は、お気軽に当院までご相談ください。