2026年6月18日
胃カメラ検査を受けた患者さんから、
「思ったより早く終わった」
「5〜10分で本当にしっかり見られているの?」
と質問されることがあります。
短時間で終わると、「見落としはないのだろうか」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、胃カメラは決して急いで行う検査ではありません。内視鏡医は決められた手順に沿って、咽頭・食道・胃・十二指腸を系統的に観察しています。
胃カメラで観察している場所
胃カメラでは、胃だけを見ているわけではありません。
観察する主な部位は次の4か所です。
- 咽頭(のど)
- 食道
- 胃
- 十二指腸
のどは耳鼻咽喉科領域ですが、胃カメラでも一部見ることができます。下咽頭がんなどの異常がないか観察しています。
食道では逆流性食道炎や食道がんの有無を確認します。
胃では胃炎、胃潰瘍、胃ポリープ、胃がんなどがないかを詳しく観察します。
さらに十二指腸まで観察し、炎症や潰瘍の有無を確認します。
なぜ短時間で観察できるの?
内視鏡医は、どの順番でどこを観察するかを熟知しています。
例えるなら、初めて訪れたスーパーで商品を探す人と、売り場を熟知した店員さんの違いです。
経験豊富な店員さんは短時間で目的の商品を見つけられます。
胃カメラも同じで、内視鏡医は胃の構造を理解したうえで効率よく観察を行っています。
もちろん早すぎた検査は「良い検査」とはいえません。丁寧に無駄なく検査を行います。
「長く見る=良い検査」ではありません
患者さんの中には、
「長時間見てもらった方が安心」
と考える方もいらっしゃいます。
しかし、重要なのは検査時間の長さではなく、観察の質です。
- 胃を十分に膨らませる
- 粘液や泡を洗い流す
- 死角を作らない
- 必要な写真を撮影する
このような点を意識しながら丁寧に観察することが大切です。
検査が長くなることもあります
次のような場合には、通常より時間がかかることがあります。
- 食べ物が胃内に残っている
- 詳しく観察が必要な病変が見つかった
- 組織検査(生検)を行う
- 出血の有無を確認する
そのため、検査時間には個人差があります。
当院の胃カメラ検査について
藤野クリニックでは、FUJIFILM社製の高画質な内視鏡システムを使用しております。
胃カメラ検査では、病変の有無だけでなく、胃粘膜のわずかな変化も見逃さないことが重要です。そのため当院では、胃の中を十分に洗浄し、粘液や泡を取り除いたうえで、鮮明な画像を撮影することを心がけています。
内視鏡検査は「胃の中を観察する検査」ですが、私自身は「良い写真を撮ること」も大切だと考えています。ピントが合い、ブレのない鮮明な画像を残すことで、より正確な診断につながるからです。
ある意味では、カメラマンが一枚の写真にこだわるように、内視鏡医も一枚一枚の画像にこだわりながら検査を行っています。
また、当院では鎮静剤を使用した苦痛の少ない胃カメラ検査にも対応しております。
「短時間だから大丈夫かな?」と心配される方もいらっしゃいますが、胃カメラは限られた時間の中で必要な観察を確実に行う検査です。
胃の不調や胸やけが続く方、健康診断で胃カメラを勧められた方は、お気軽にご相談ください。