2026年7月23日

暑い日に外で過ごしたあと、「頭が痛いからロキソニンを飲もう」と考えたことはありませんか?
実は、熱中症による頭痛に鎮痛薬(痛み止め)を飲むことはおすすめできません。
場合によっては症状を悪化させたり、腎臓に負担をかけたりすることがあります。
今回は、熱中症で頭痛が起こる理由と、正しい対処法について解説します。
熱中症で頭痛が起こる理由
熱中症は、高温多湿の環境で体温調節がうまくできなくなり、体内に熱がこもることで起こります。
頭痛の主な原因は
- 脱水
- 電解質(ナトリウムなど)のバランスの乱れ
- 体温の上昇
- 脳への血流変化
です。
つまり、頭痛そのものが病気ではなく、熱中症のサインなのです。
ロキソニンやイブを飲んでも治らない理由
ロキソニンやイブプロフェンなどの鎮痛薬(NSAIDs)は、炎症や発熱による痛みを和らげる薬です。
しかし熱中症は、風邪やインフルエンザのような発熱とは仕組みが異なります。
熱中症では、体温を調節する機能が破綻し、体に熱がこもっている状態です。
そのため、
鎮痛薬を飲んでも熱中症の原因は改善しません。
痛みが一時的に和らいだとしても、熱中症自体は進行している可能性があります。
熱中症で鎮痛薬を飲んではいけない理由
① 腎臓に負担をかける可能性がある
熱中症では脱水により腎臓へ流れる血液が減っています。
この状態でロキソニンやイブなどのNSAIDsを服用すると、
- 急性腎障害
- 腎機能悪化
を起こすリスクが高くなることがあります。
特に
- 高齢者
- 腎臓病のある方
- 利尿薬を飲んでいる方
では注意が必要です。
② 症状をごまかしてしまう
痛み止めで頭痛が軽くなると、
「もう大丈夫かな」
と思ってしまい、
- 炎天下で活動を続ける
- 水分補給が遅れる
- 医療機関への受診が遅れる
ことがあります。
熱中症では、頭痛を抑えることよりも、体温を下げることと脱水を改善することが最も重要です。
熱中症で頭痛がしたらどうすればいい?
まずは次の対応を行いましょう。
✅ 涼しい場所へ移動する
✅ 衣服をゆるめる
✅ 首・脇・足の付け根などを冷やす
✅ スポーツドリンクや経口補水液で水分・塩分を補給する
無理をせず、症状が改善するまで安静に過ごしてください。
このような症状がある場合はすぐ受診してください
次のような症状は中等症~重症の熱中症の可能性があります。
- ・頭痛が強い、改善しない
- ・吐き気や嘔吐がある
- ・水分が飲めない
- ・めまいが強い
- ・意識がぼんやりする
- ・呼びかけへの反応がおかしい
- ・けいれんがある
これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診するか、救急要請を検討してください。
カロナールなら飲んでもいい?
「ロキソニンはダメなら、カロナール(アセトアミノフェン)なら大丈夫ですか?」という質問を受けることがあります。
カロナールはNSAIDsのように腎臓への影響は少ない薬ですが、熱中症そのものを治療する薬ではありません。
頭痛だけを抑えてしまうと、熱中症の重症化に気づきにくくなる可能性があります。
まずは身体を冷やし、水分・塩分を補給することが最優先です。
他の病気が隠れていることも
夏場の頭痛は、熱中症だけでなく、
- 脳出血
- くも膜下出血
- 髄膜炎
- 脳梗塞
など重大な病気が原因となることもあります。
特に、
- 激しい頭痛
- 手足のしびれ
- ろれつが回らない
- 意識がおかしい
などの症状がある場合は、熱中症と思い込まず、すぐに救急受診してください。
また、軽い熱中症と思っていても症状が改善しない場合や、水分が十分に摂れない場合は、点滴などの治療が必要になることがあります。
気になる症状がありましたら、お気軽に当院へご相談ください。
まとめ
熱中症による頭痛は、体からの「危険」のサインです。
ロキソニンやイブなどの鎮痛薬で頭痛をごまかすのではなく、
- 涼しい場所へ移動する
- 身体を冷やす
- 水分・塩分を補給する
ことが何より重要です。
「暑い日に頭痛がしたら、まず冷やす。」
このことを覚えておくことで、熱中症の重症化を防ぐことにつながります。
藤野クリニックは東戸塚にお住まいの皆様の健康をサポートします。「熱中症かも?」と思ったら、様子をみずに当院にご相談ください。