2026年6月29日

脂肪肝とは
脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が過剰にたまった状態です。
健康な肝臓にも少量の脂肪はありますが、肝細胞の5%以上に脂肪が蓄積すると脂肪肝と診断されます。
近年では食生活の欧米化や運動不足、肥満の増加などにより、脂肪肝の患者さんは増え続けています。
以前は「お酒をたくさん飲む人の病気」というイメージがありましたが、現在ではお酒をほとんど飲まない方にも多くみられる病気です。
脂肪肝の原因
脂肪肝にはさまざまな原因があります。
肥満・生活習慣
最も多い原因です。
- 食べ過ぎ
- 甘い飲み物の摂り過ぎ
- 運動不足
- 内臓脂肪の増加
これらによって摂取カロリー>消費カロリーの状態が続くと中性脂肪が肝細胞や皮下脂肪に蓄えられていきます。
お酒を原因としない肥満や糖尿病などを原因とする肝疾患を代謝機能障害関連肝疾患(MASLD)といいます。
飲酒
過度の飲酒も脂肪肝の原因となります。アルコールを分解する際に中性脂肪が合成されやすくなるからです。
飲酒による肝障害の総称(脂肪肝を含む)をアルコール関連肝疾患(ALD)といいます。
一方で、近年増えているのは、お酒をあまり飲まない方に生じる脂肪肝です。
脂肪肝の症状
脂肪肝の多くは自覚症状がありません。
そのため、
- 健康診断で肝機能異常を指摘された
- 人間ドックの腹部エコーで脂肪肝と言われた
ことをきっかけに見つかるケースがほとんどです。
病気が進行すると、疲れやすさや全身倦怠感を自覚することがありますが、症状だけで判断することはできません。
放置しても大丈夫?
「脂肪がついているだけ」と思われがちですが、放置はおすすめできません。
一部の方では肝臓に炎症が起こり、徐々に線維化(肝臓が硬くなること)が進行します。
さらに進行すると、
- 肝硬変
- 肝不全
- 肝がん
につながることもあります。
また脂肪肝の方は、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患のリスクも高いことが知られています。
そのため、「肝臓だけの病気」と考えず、生活習慣全体を見直すことが重要です。
脂肪肝の検査方法
脂肪肝が疑われる場合には、次のような検査を行います。
血液検査
AST、ALT、γ-GTPなどの肝機能を調べます。
また、糖尿病や脂質異常症の有無についても確認します。
腹部超音波検査(腹部エコー)
脂肪肝の診断に非常に有用な検査です。
肝臓に脂肪が蓄積すると、超音波で白く見えるようになります。
放射線を使用しないため、身体への負担も少なく、安全に検査を受けていただけます。
必要に応じた追加検査
肝炎ウイルスや自己免疫性肝炎など、ほかの病気が隠れていないか確認するため、追加の血液検査を行うことがあります。
脂肪肝の治療
現在の治療の基本は生活習慣の改善です。
食事
- 食べ過ぎを避ける。
- 甘い飲み物を控える。
- 間食を減らす
- バランスのよい食事を心がける
1日の必要なエネルギーの目安は、「標準体重×25~30kcal」です。 ※標準体重=身長(m)×身長(m)×22
適切な食事量を心がけましょう。
脂肪肝の原因は脂質だけではなく、糖質も中性脂肪に合成され蓄積するため注意です。
運動
ウォーキングなどの有酸素運動に加えて、筋力トレーニングを取り入れると効果的です。
適正体重を目指す
現在の体重から5〜10%程度の減量で肝機能や脂肪肝の改善が期待できます。
急激なダイエットではなく、無理なく継続できることが大切です。
このような方はご相談ください
- 健康診断で肝機能異常を指摘された
- 脂肪肝と言われたことがある
- AST・ALT・γ-GTPが高い
- 肥満や糖尿病がある
- お酒を飲む機会が多い
当院でできること
藤野クリニックでは、健康診断で異常を指摘された患者さんの診察を行っています。
血液検査や腹部超音波検査により脂肪肝の程度や原因を評価し、生活習慣の改善についてわかりやすくご説明いたします。
必要に応じて追加検査や専門医療機関への紹介も行っておりますので、健康診断で「肝機能異常」「脂肪肝」を指摘された方は、お気軽にご相談ください。